miteranの日記

好きなものについて 感情の昂ぶりをしたためるブログ

「しまなみ誰そ彼」を読んだ 苦しんでる男の子を見る快感

 

「しまなみ誰そ彼(たそがれ)」を読んだ。「かんぺきな街」を読んだ時に一緒に買って、結構経っているのに今この記事を書いているのは、タイトルにある通り、男の子が苦しんでいるところを見るのが好きかもしれないなあと気づいてしまったり、そうやって自分がオタクで紙の上や画面の中の男の子に萌えてしまうのがハッッッズカシイなと思ったり、まあいろいろ考えていたことを言葉にしたらすっきりするかなあと思ったからです。

あんまり「しまなみ〜」の話しないかも。タイトル詐欺かも。ワイン飲んじゃったから支離滅裂な文章になっちゃうかも。あと、BLカテゴリに入れてるけどこの漫画はBLじゃないです、誤解なきよう。

 

クラスメイトに"ホモ動画"を観ていることを

知られた、たすく。

自分の性指向が知られたのではないかと怯え

自殺を考えていた彼の前に、「誰かさん」と

呼ばれる謎めいた女性があらわれた。

彼女は、たすくを「談話室」へと誘い…?

 

尾道を舞台に、鎌谷悠希が描く

性と生と青春の物語、第①集。

 

というお話。談話室には、レズビアンのデザイナーがいたり、チャイコフスキーとコーヒーを嗜むおじさまがいたり、まあみんな好き勝手やりなよ、みたいな場所。

 

私はこの談話室の管理者?である「誰かさん」というキャラ(クールで何考えてるのかわかんない男前女キャラ)がいまいち好きになれなくて、談話室関連のあれこれに関してはいまいち入り込めないのだけど、たすく少年の葛藤に関しては非常に惹かれる。

 

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 このシチュエーションはきっついよなーと思う。やたら性描写の多いケータイ小説をこっそり読んでたことがばれる、だとか、ちょっとアレなサイトブックマークしてるの見られるとか、itunesにアニソンキャラソンいっぱい入ってるのうっかりシャッフル再生でばれるとか、そういう身近なヒヤッと体験誰しもあるんじゃない???

 

と思うんだよね。ツイッターとかで好き放題下品なことを欲望のままに書き散らしてるオタクとかもそれを普段の生活で口にしてるかって言ったら絶対してないじゃないですか。あずにゃんぺろぺろとか会社で言わないじゃないですか、たぶん。

なんだか自分の好きなものの話をするっていうのは、自分の嗜好を晒すっていうことで、どんなにメジャーなものでも、高く評価されているものでも、「私はこれのこういうところがこういう理由で好きなんです」って主張するのはすっごく照れくさいことな気がするのね。

たぶん私がそれを照れくさく感じるのは、好きと感じるものに対して萌えが付随してるからだと思うんだけど。長いことオタクキモいわーっていう環境で過ごしてきたから、自分の「萌え」を素直に認められないんだよね。キャーキャー言われるために作り出された偶像の男の子(アイドルとか)、男のキャラに対して、欲情とまではいかないけど、何かしらのふつふつとした気持ち、かわいいなあとか、かっこいいなあとか感じることが後ろめたい。きっと思春期に自分オタクの素質あるなと薄々気づいてたのにそれを無視して、いかにもオタクっぽい痛々しいもっさり女子を心のどっかで相当馬鹿にしてたからなんだろうなあ。私は違う、そんなんじゃないって思いたかったのです。

 

結構話飛んでパーソナルなことグダグダ書いたけど、この私のオタクコンプレックスというか、オタクとしての業を背負って生きていくこと(って書くと大げさだけど)に対してのモヤモヤした後ろめたさを、たすく少年の自身の性志向への後ろめたさに重ねて読んでいたのかもしれないな。

 

っていうのがまず感想の一つ目。

 

 

 

で、二つ目は、「萌え」という気持ちを抱くにあたって、私は傷ついた男や恋する男やぼろぼろになって思い悩んだりする男がかなりの比率を占めるなあということに最近気づきまして。これは加虐心??BLを読む人はこういう気持ちをデフォで持ち合わせている人が多い気がする。おそまつさん24話のかわいそうな松たちを見てみんな吐きそうになってネットでは阿鼻叫喚だったわけだけども、どっかでこの状況にこの上なく興奮してたじゃないですか、みんな。好きなキャラクターの暗い凄惨な過去とか、かわいそうな目にあうとかそういうのみんな大好物なんでしょ????

 

それは「しまなみ〜」を読んだ時もそうなんだけど。萌えっていうか、どうしようもなく心が動くんだよね。言語化できない気持ちになるんです。このページとか。

 

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だってゲイに生まれたのはたすくのせいじゃないじゃん。なのになんでこんなに悲しい思いしなきゃいけないの?女性である私が男性を普通に好きになるだけだってどうしようもなく切なくなったり、脈ないかもなあって悲しい気持ちになったりするのに、もとより絶対振り向いてくれなさそうな憧れることすら迷惑になるようなそんな恋って辛すぎるでしょ。と思うのですよねえ

自分の感情に振り回されたり、恋愛において余裕ない男性がセクシーに見えるのです、傷心中の男は色気あると思いませんか、現実世界の男の子に関して言えば、彼女に振られて落ち込んでる時が、男の子が一番性的に見える時だと思うんですけど違いますかね???

 

売野機子せんせいもこう言ってるよ。

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多分女の人って基本的に「求められる」こと前提で恋愛してると思うんすよね体の構造的にも心の面でも。だから「求められたい」(体を、って意味だけじゃないよ)と思ってる男キャラには同情とか共感とかいろんなものが混じって他人事とは思えないのだろか。

 

例えばさ、やたもものモモとか。空と原のソラノとハラセンとか。あとはハチクロに出てくる人たちみんなそうだし。ハチクロキャラは男キャラだけじゃなくて女キャラも痛々しい恋してるのがいいよね

 

やたもも (バンブーコミックス Qpaコレクション)

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空と原 (EDGE COMIX)

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とっても切ない気持ちになるんだ、私は君が欲しいけど、君が私を欲しいって思ってくれなきゃ、私は君のことを好きっていう勇気もないんだ。愛されたいなあ。普通に好きって言いたいし、言われたいなあ。って思う私達と同じところに立って葛藤しているんだ、余裕ない系男子は。愛せる。

 

自分の身や心に直接ダメージのないところで、神の視点から感情を目一杯動かしたいから、悲しい目にあって心がギュッと締め付けられたいから、でもそれを読み終えたら自分の生活に戻って、その悲しみや苦しみを明日の生活やこれからの未来に繋げなくてもいいように、仮想人物の人生にその苦しみをを仮託しているのだ、きっと。

 

誰かに恋慕している、恋い慕っている男の子はかわいいです。対象が男性であっても女性であっても。恋が叶わない苦しみを味わっている男の子が可愛くてしょーがないです。

恋が叶ったとしても相手への愛情とか狂おしさとかでいっぱいになっちゃって苦しくてどうしようもなくなっちゃう感じの人が好きです。愛おしい。

 

キャラクターを苦しめたいS心と、苦しんでるキャラクターを見て自分も苦しくなりたいM心を兼ねるスーパーハイブリッド、そーゆー概念を形容することば教えて欲しいよ。

 

 

しまなみ誰そ彼 1 (ビッグコミックススペシャル)
 

 

 2巻感想はこちら↓

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